戦争ジャーナリストは人質になっても自己責任で解決するべき

投稿日時:2019-03-25 17:41:27

投稿ユーザー:匿名

タグ:安田純平, 人質, 自己責任, シリア, ジャーナリスト

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なにか事件が起こった際に、よく自己責任について論議される。シリアで拘束されたジャーナリスト安田純平氏が帰国したことでさまざまな自己責任論が展開された。
今回の件は自己責任だ、自己責任ではないと白熱していたが、実は人質になった、当の本人である安田氏は「自己責任だ」と公言している。

Wikipediaによると、2015年4月3日「日本政府を『自己責任なのだから口や手を出すな』と徹底批判しないといかん。」と発言している。
拘束される1~2ヶ月前の発言だ。

公演でも「常に『死』という自己責任を負う覚悟はできている」と一貫して自己責任であるとも発言している。
さらに帰国後に行った記者会見でも自己責任だと繰り返している。
危険地帯に制止を振り切って行く以上、どのような結果を招いても自己責任であるというのは大多数の国民が同意するところだろう。

それにもかかわらず多くのジャーナリストは口を揃えて「自己責任論」を批判する。

そこで賛成派と反対派の主張を詳しく見ていくと、両者の主張はそもそも何について自己責任なのかという前提が噛み合っていない。

安田氏の言う自己責任は「自らの身に起こる結果」についてだ。つまり危険地帯に行くのだから怪我をしたり捕虜になったり、もしくは死ぬことですら誰の責任でもなく、自分の責任だということだ。

多くのジャーナリストが否定しているのは「自己責任という名分で政府が邦人保護を怠ることがあってはいけない」という主張だ。

今回引用したパックンによる記事でも「酒を飲んで怪我を起こしても救急車は助けてくれる」と書いているが、これは国の責任についてだ。
多くの国民が危惧しているのはそこではない。飲酒運転の例で言えば、飲酒をして事故を起こした場合、被害者は保険で救済されるが、加害者の補償は制限される。事故の結果どれだけの怪我をしようとも、どれだけ多くの賠償金を請求されようとも、自己責任とされる。

飲酒運転という重大な過失を犯せば全額補償されない。当たり前だ。それが許されるなら古くなった自動車は全て事故扱いで全額保証の嵐になる。それで保険会社が成り立つわけがない。そうなれば結果として本来救済されるべき被害者への補償すらおぼつかなくなるだろう。

これをシリアの人質事件に当てはめれば、政府が渡航禁止や旅券の取り上げなど十分な警告や対策を行っている場合。生命を脅かすような不要不急の必要がないにもかかわらず、制止を振り切って紛争地域に行くという行為は、過失に当たる。ましてや人質には数億、数十億の身代金が支払われていることを知りながら、なんの安全対策もせずにのこのこ紛争地に乗り込むなど、重大な過失と言わざる得ない。

これで旅行先でなんの過失もなく人質になった場合と同じように政府に邦人保護に奔走してほしいなどというのは図々しいにも程がある。

ジャーナリストだからとか、真実の報道のためにといった言葉もなんの免罪符にもならない。そもそも彼らは売文業だ。独自性を出すためには平気で法も危険も犯す。それが生業だからだ。事実、安田氏は人質になった経緯を本にして、有料のメルマガまで発行している。
今回の人質が人気YouTuberだったらどうだろうか。過激さを売りにしてビルの屋上から落ちたり、車でチキンレースをして事故を起こした場合でも、同じようにジャーナリストが騒ぎ立てるだろうか。
高給取りの危険なチキンレースの代償に我々の税金が使われることが適切だろうか。ジャーナリストとはそれでも守らなければならないほどか弱く高尚な存在だろうか。私はそうは思わない。

そもそも使命感に燃えたジャーナリストによる危険地域での取材を称賛するのなら、自分たちで取材を行えばいい。金さえ出せば民間の軍事会社を雇うなど、万全の安全対策講ずることもできる(事実アメリカの記者などはそうしている)。人質が発生した際の費用もメディア各社で分担すればいい。
その結果、「日本の記者を誘拐すれば金になる」と世界中のテロリストから狙わえるようになっても、それこそ自業自得というものだろう。

そうした対価も犠牲も払う気もなく、フリージャーナリストに焚きつけるだけで自分たちは高みの見物を決め込んでおいて、なにがジャーナリストだ。何が「日本政府の責任」だ。まずは自分達の責任を果たしてから言え。

私は戦争ジャーナリストが人質になった場合でも胸を張って「自己責任だ」と断言できる。

「自己責任論はあり得ない」から議論を始めよう

https://www.newsweekjapan.jp/pakkun/2018/11/post-41.php

引用の本文:<シリアで拘束されていた安田純平氏の帰国を祝うとともに、ジャーナリストの役割につ...

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