共産党の理想郷を見たければ夕張市を見ればいい
かつて炭鉱の街であった夕張市。
海外の安価な石炭によって夕張炭鉱が閉山し、財政破綻してから10年。
主要産業の消えた街で何が起こったか。
そこでは共産党の主張が見事に実現していた。
人口はピーク時の1959年に11.6万人だったが、2016年には8,685人まで減少した。実に1/10以下である。
記事にもある通り、税収は8億円で、国への借金の返済額は26億円。
財政再建のために市役所職員も人員整理にあい、給料も月収20万円以下、中には10万円を切る職員も居るとのこと。夕張市長も自らの給料を70%カットして、年収は手取りで約246万円となった。
人口が減っても市役所の仕事は比例して減るわけでなく、しわ寄せは職員の残業として現れる。市の未来が展望できず、給料が減り続ける状況で、長時間労働とあれば、当然のごとく職員不足になる。
解消するために住民税の増加と、住民サービスのという悪循環を招いている。
共産党は大企業から税金を搾り取れと主張しているが、夕張の現状を見て得意の共産主義思想で何ができるか考えてみたらいい。
日本が戦う韓国や台湾の企業はさまざまな税制を駆使して、法定実効税率は日本の半分以下だ。設備さえ整えれば製品を均質化できる現代で、人件費も税率も高い日本に勝算があるわけがない。
コスト面で外国に太刀打ちできなかった炭鉱が産業として成り立たなくなったのと同じことが、液晶、半導体、ソーラーパネルといった、かつて日本のお家芸といわれた産業でも起きている。
今現在、日本が優位な産業も、このまま大企業への締め付けを強めれば、あっという間に駆逐されるだろう。
日本はガラパゴス化しているから大丈夫と言われていた携帯産業も、スマホの台頭で10年も待たず撤退に継ぐ撤退。同じく特殊な構造だから安全と言われた保険業界も、あっという間に外資の波にさらわれてしまった。
既に日本では人口減少が始まり、斜陽産業が増えるおり、その証左として実質可処分所得も減り続けている。当然の帰結として優秀な人材ほど海外に流れ始めている。
現在では日本の一流大学から中国へ就職する学生が増えているという。なんと初年度から1千万円もの報酬を提示する企業もあるとのこと。近い将来、日本の一流企業に就職するよりも、アジア諸国へ海外就職することが羨望の眼差しで見られることになるだろう。
こうした現状を見るにつけ、共産党の主張がいかに亡国への片道切符だか理解できるだろう。
しかし共産党は2013年の都議選では17議席、2017年に至っては19議席も取得している。(といっても世論調査での支持政党では支持率3%にも満たないが…)
大企業優遇税制を廃止しろという荒唐無稽な主張が、一定程度支持されているという現状は理解に苦しむ。
私にとって夕張の現状は日本の未来を予見させる。これが杞憂であることを祈るばかりだ。
夕張市破綻から10年「衝撃のその後」若者は去り、税金は上がり…(NHKスペシャル取材班)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52287
引用の本文:未曾有の人口減少時代に突入した日本。約50年後には4600万人もの人口が減る未来が待っている。『縮小ニッポンの衝撃』は、日本を襲うこの問題に正面から向き合ったNHK取材班のルポをまとめた一冊。本書から一足先に「財政破...
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コメント
ID:3
名前:か
投稿日時:2019-01-18 02:07:59
夕張市は国策による失敗例の代表です。
2位
ID:1
名前:んがしかし
投稿日時:2018-05-15 14:35:27
んがしかし、中国共産党が中国の大手企業を生み出したし、資本家利益のためではなく国民、国の利益をしっかりと守ってリードしている。日本はこのままだと数人のお金持ちのおじいちゃんの国になるでしょう、それこそが資本主義の最後の展開
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ID:2
名前:サカノ
投稿日時:2018-05-16 10:30:57
まったくそうですね、大企業優遇税制はアウトソーシングの今こそ不可欠な政策だ
ただこれは共産主義に反しているとはとても思えない、なぜなら国家が経済に手を出している時点で社会主義に近づいている。
そもそも企業が目の前の利益だけを考えて、労働者や環境への考慮の無さが今の実態を作り出した。当時共産党がハンドルを握っていたらもっとうまくできたのでは?
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