「戦争反対!」と叫ぶだけでは戦争は回避できない

投稿日時:2015-08-18 12:47:23

投稿ユーザー:匿名

タグ:戦争, SEALDs, 憲法, 平和, 集団的自衛権

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「戦争反対!」そう連呼する若者の主張に反対する国民は皆無だろう。
誰もが先の大戦を教訓に戦争のない世界を望んでいる。そして戦後70年に及ぶ日本の平和国家としての歩みを支持している。

しかしそれと同時に同じ発言をラップのように連呼する彼らの姿勢に、どうしても不安を感じてしまう。
「本当に戦争反対と真剣に考えているのか」と不満に思う。

彼らの名前の由来がアメリカ海軍の特殊部隊ネイビーシールズにあるのは明らかだ。
戦争反対を訴えておきながら戦争の最前線で超法規的な活動を行う特殊部隊の名前をもじる意図はなんだろうか。
「カッコいいから」そんな浅はかさを感じる。

もしかしたら何か深い由来があるのかもしれないが、反戦団体にシールズと名付ければ「格好だけで、中身の無い若者。」といった印象を与えるという、当たり前の配慮が足りない。
何かを主張をするなら「自分たちがどう見られたいか」ではなく、「相手に何を伝えたいか」に重きを置くべきだ。
テレビでコメンテーターが「最近には無いカッコいいデモ活動だった」などとヨイショしていたが、テレビの映像から熱意・真剣さなどは全く伝わってこなかった。

現在の日本が、もっと言ってしまえば第二次世界大戦当時、日本が戦争をしたがっていたと考えているなら歴史を学び直した方がいい。
当時は西欧列強が世界中に植民地を作り、現地の人間を家畜以下の存在として搾取の対象としていた。
その凄惨さはアメージンググレースの由来でも調べてもらえたら良い。

そうした列強の態度は不平等条約やブロック経済に現れる。
日本は欧米にならって大東亜共栄圏を目指すが、国際連盟脱退で孤立を深め、誤った戦争へ突き進んだ。

識字率向上の裏で進んだ天皇崇拝。和を持って尊しとする国民性。徹底的な思想弾圧。日露戦争の勝利で浮かれた国民と、増長した軍部。国粋主義者達の暗躍。焚きつける新聞などのメディア。
様々な要因が重なり、坂を転げ落ちるように戦争へと舵が切られた。それはまさに自らの船の重みで操舵を失い沈没する船のようだ。

欧米にも責任があるとか、アジアを植民地支配から開放するための、大義ある戦争であったなどと言うつもりは毛頭ない。
戦争は政治的失敗の中でも最下等のものだ。
政治の目的が国民の幸福であるならば、勝敗にかかわらずそのつけを国民にまわすという点で、正しい戦争など存在しない。戦争は絶対悪である。

ここで考えて欲しいのが戦後70年に渡る日本の平和は「平和憲法だけで守られてきたわけではない」ということだ。
それは、瓦礫から近代日本を作り上げた偉大な経済成長によって、
小さな島国を世界第二位の経済大国にまで押し上げた貿易によって、
東西冷戦下でアメリカとの日米安保という選択によって、
石油だけに依存しないエネルギー政策によって、
積極的なODAなどの国際貢献によって「作り上げられてきた」という事実を認識する必要がある。
教育・経済・外交・安全保障と、日本をかつて戦争に追いやった不安定要因を一つ一つ排し、不断の努力によって勝ち取った平和だ。

そうした努力にもかかわらず、まだまだ世界では不安定要因が尽きない。
中国による南シナ海に見られる力による現状変更、レアアースの政治利用に見られる自由貿易を破壊する行為。
北朝鮮による日本人拉致、核実験、長距離弾道ミサイルの発射、サイバー攻撃。
ロシアによるクリミアの編入。
イスラム国による無差別な人質事件やテロ行為。
どれも日本が望むと望まざるに拘わらず、戦火に巻き込まれる危険がある。

大国の力による現状変更。追い込まれた国や集団による自爆。もはや日本一国で対応できないことなど火を見るより明らかだ。
「どれだけ強大な兵器を用いても、軍事力を行使すれば自らの存亡の危機に瀕するほどの反撃を受ける。勝手な行動をすれば自分が一番損をする。」
そうした認識を、事実を、楔を打ち込むように繰り返すしか無い。

レアアースの輸出規制がWTO規則に違反すると指摘され、中国は折れた。また、南シナ海の基地建設問題もアメリカに釘を差されると急遽基地建設を完了したと発表。擦り寄るように南シナ海で米中合同の軍事訓練を行った。

クリミアの問題も日本は国際社会と連携して経済制裁を行った。
ロシアと日本は北方領土の問題があり、クリミアの問題に目をつぶれば良い妥協点が得られるかもしれない。しかし日本はそれをしない。そうした安易な妥協が「エサさえあれば力による現状変更も可能だ」という、誤ったメッセージを発することになるからだ。

このように日本を取り巻く安全保障環境は決して安寧ではない。
一国で対処できる範囲を超越しているという点では悪化していると言っても過言ではない。そのための国際社会との連携であり、その流れで限定的な集団的自衛権の行使容認が議論になっている。

アルカイダが飛行機でしたようなテロ行為を、北朝鮮がしないと断言できるだろうか。そしてもし北朝鮮が自暴自棄なミサイル攻撃をするとしたら日本の上空を通ることになる。それを見て見ぬふりをするのが平和憲法であるなら、その理念から大いに疑問である。

PKOについても積極的に参加すべきだ。
アルカイダのようなテロ組織は内乱や経済危機に乗じて跋扈する。これを未然に防ぐという行為も立派な自衛の手段だ。将来の安全保障へ多大な役割を果たしている。世界的に見ても災害への対処やインフラ構築に強い自衛隊。必ずや世界中で活躍してくれることと思う。

さて、もう一度集団的自衛権における武力の行使の「新三要件」を見て欲しい。

1.我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること。

1.これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと。

1.必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと。

これだけの要件が揃っても傍観するという態度が世界の平和に寄与するだろうか。

ただ言えることは「戦争反対!」と、叫ぶだけでは戦争は回避できない。どうか自分で調べて、自分の頭で考えてほしい。戦争を回避するために、今日本がするべきことは何なのか。

かつて鎖国によって世界情勢を見誤った日本。結果、身動きできないほどの窮地に陥って暴発した身勝手な主張。
先の大戦で世界中を巻き込んだ国の子孫として、平和の大切さをその土と体に刻んだ国民として、国を戦争へと追いやる要因と徹底して戦う義務がある。

かつて若者の「国のため、両親のため」という孝行の発露が、特攻という自殺行為でしかなかった悲劇を無駄にしないためにも、日本は傍観者であってはならない。
私は強くそう思う。

SEALDs

http://www.sealds.com/

引用の本文:SEALDsは、日本の自由で民主的な社会を守るための緊急アクションです。その担い手である私たちは10代から20代前半の学生であり、思考し、行動する若い世代です。私たちは、戦後70年でつくりあげられてきた、自由で民主的な...

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